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今日(5月27日)の「ペット・ラジオ診察室」の放送内容・「今日のワンコ」など

●「口蹄疫は犬猫に感染するか」。口蹄疫は牛や豚、緬羊、山羊、駱駝、キリンなどの偶蹄類が感染する。人をはじめ犬猫には感染しない。

●「今日のワンコ」は4歳の雄のゴールデン・レトリバー。「1ヶ月前より流涎多く、2週間前より開口が困難気味に気づき、次第にフードが摂食し難くなり、今は少し残すようになった。」との主訴で来院。用手で開口を試みるも1~2センチしか開けない。頭部の筋肉(咀嚼筋=咬筋・側頭筋・顎二腹筋など)の委縮を認め、触診では疼痛は無い。筋肉の異常で上昇するクレアチンフォスホキナーゼ(CPK)値が高値を示したが、その他レントゲン撮影などでの異常は認めず。以上から、「咀嚼筋炎」を疑い、確定診断のため、鹿児島大学附属動物病院を紹介。大学ではMRI検査と筋電図(EMG)で本症が確定。咀嚼筋炎は他の筋肉と発生学的に起源の異なるタイプ2Mと呼ばれる特殊な筋線維蛋白に対して、免疫学的に抗体が産生され委縮していく疾患であるステロイド剤の投与が有効であるが、進行すると筋肉が線維化して不可逆性となる。本例は治療に反応して現在ステロイドから離脱し、元気で生活している。再発しないことを祈ろう。

●「今日のメイン」は「健康診断の検査項目」。最近東京から11歳の雌のチワワの○ン○ちゃんが宮崎に引っ越してきた。持参してきた「健康診断報告書」の検査項目の多さに目が点になった。実に24の血液検査項目があり、○ン○ちゃんはそのうち20項目が検査されていた。動物病院によって考え方はまちまちであろうが、「たばる動物病院グループ」の通常の健康診断の血液検査は、一般検査(赤血球数・白血球数・血小板数など)と生化学検査(肝臓・腎臓・血糖値・コレステロールの全6項目)である。高齢動物では心臓・腹部エコー検査を実施する場合も少なくない。猫では若齢でも「肥大型心筋症」を考慮して心エコー検査を行う場合がある。飼い主が動物病院でペットの健康診断を依頼する場合、その詳細(検査項目の検査意義=ターゲットとする疾患、検査費用など)について予め獣医師に説明を求めることが肝要である

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