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8月29日(金)のMRTラジオ「ドクター・ヒデのワンニャン譚」は「犬・猫と人間との眼の相違点」でした。

(藤崎):今日は犬・猫と人との眼の違いについてです。

(戸高アナ):どういった違いがありますか?

(藤崎):タペタムというのを聞いたことがありますか? 眼球を内張りしている網膜と強膜の間にある脈絡膜とよばれる膜に「タペタム」があります。タペタムは黄色、緑色、青色の反射板として働き、光を増幅する役割を果たします。外界から直接受ける光と反射した光を受けることでわずかな光を増幅し、暗闇でも赤外線暗視野カメラのように見ることができると考えられています。夜間に犬・猫の目が光って見えたり、フラッシュをたいて写真を撮ったときに眼が光って写るのはこのタペタムの影響です。元々夜行性である食肉目の動物などは持っていますが人にはありません。

(戸高アナ):暗闇で猫の目が光って見えた経験がありますね。なるほどタペタムというのがあるのですね。他には何か違いがありますか?

(藤崎):瞬膜とよばれる第3の眼瞼があります。目頭の下瞼の裏に普段は入っていてほとんど見えませんが、眼球に痛みがあるときなど突出して眼球を保護する働きがあります。病気で体調が悪く(自律神経でコントロールされているため、下痢などでも下痢などでも突出することが、特に猫では珍しくない)痩せたり、脱水すると眼球が落ち窪んで瞬膜が突出することがあります。瞬膜が突出すると目に白い膜が張ったように見える為、飼い主も気づきやすいです。※人では退化して痕跡程度しか残っていません。

(戸高アナ):なるほど、瞬膜は人にはないのですね。他にもありますか??

(藤崎):視細胞には錐状体細胞と桿状体細胞があり、錐状体細胞は色、桿状体細胞は明るさをそれぞれ識別しています。人は錐状体細胞が3種類あるため、さまざまな色を識別することが可能ですが、犬猫は元々夜行性で色を識別する必要性が少ないため2種類しかないといわれます。また、錐状体細胞に比べて桿状体細胞が圧倒的に多いです。

(戸高アナ):確かに、本来夜行性ですね。だから暗闇でも見えるように特化しているのですね。

(藤崎):見える範囲、視野も異なります。猫は約250度、犬が約220度、人は約200度といわれます。余談ですが、常に肉食動物に狙われている可能性がある草食動物は視野が330~360度といわれかなり広くなっています。

(戸高アナ):眼のついている位置が違うんですよね? テレビで見たことがあります。

(藤崎):また、犬・猫のまつ毛をよく見ると、犬は上瞼だけ、猫はどちらもありません。

(戸高アナ):そこまでよく見たことなかったです。。。帰って見てみましょう! きょうも知ってそうで知らない色んなこと・・・有難うございました。

  

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