コンテンツへスキップ

10月24日(金)のMRTラジオ「ドクター・ヒデのワンニャン譚」は「犬と猫のメスの生殖器」でした。

(藤﨑):今日は犬と猫のメスの生殖器についてお話します。

(戸高アナ):犬や猫は繁殖の時期って決まっていますか?

(藤﨑):猫は日照時間と発情が関連すると言われ、9月末から12月中旬の日照時間が短くなる時期を除く一年中発情サイクルがまわっています。発情期は5~7日間でだいたい4週間のサイクルです。しかし、最近では屋内で飼育する飼い主が増え、これらの日照時間との関連はなくなってきていて年中発情が見られることも多いです。

(戸高アナ):確かに、ペットショップでは一年中子犬や子猫がいますね…以前の外で生活していた頃とは変わりますよね。ということは、犬も同じですか?

(藤﨑):犬は1年に約2回、高齢になると間隔が長くなることもしばしばあります。発情期は5~20日間で、その後2~3ヶ月間発情休止期という状態が続きます
この時のホルモンバランスが子宮蓄膿症という子宮の中に膿が溜まってしまう病気になりやすくなります。避妊手術をしていないワンちゃんで発情の後に熱っぽい、食欲がない、飲水量が多い、おりものが出るなど調子が悪い場合にはこの子宮蓄膿症という病気をまず疑います。

(戸高アナ):子宮蓄膿症、以前の放送でもお話がありましたが、場合によっては命に関わる重要な病気でしたよね。他には違いがありますか?

(藤﨑):猫では排卵の仕組みにも違いがあります。猫やイタチ、うさぎ、くじらなどは交尾排卵する動物です。交尾刺激があると排卵する仕組みになっていて、このため妊娠する確率が高くなります。また排卵を確実にするために複数回交配を繰り返す場合があり、同じ時期に妊娠した子供の父親が違うということも有り得ます。

(戸高アナ):可愛い子猫がたくさん産まれているのを見たことがありますが、何匹くらい産まれますか?

(藤﨑):猫の種類によっても異なります。シャム猫は多産の傾向があり多いと9匹産まれることもあります。一方チンチラは1~3匹しか産まれません。犬も同じで犬種によって異なりますが、大型犬に比べると小型犬は子犬の頭数も少なくなります。犬は安産というイメージが強いですが、小型犬や短頭種は難産になることも多いです。容易な考えでの繁殖は絶対にやめてください!

(戸高アナ):妊娠期間はどれくらいですか?

(藤﨑):人だと約10ヶ月ですが、犬や猫では約2ヶ月と人と比べると短いです。妊娠した場合、兆候が認めら始めるのが約2週、動物病院で妊娠診断ができるのが約1ヶ月なので妊娠が分かってから産まれるまではあっという間ですね。

(戸高アナ):妊娠期間も産まれる子供の数も人と全然違いますね。

(藤﨑):他にも子宮の形と胎盤にも違いがあります。人の子宮の形は単一子宮と呼ばれますが、犬猫は双角子宮と呼ばれ、子宮角が左右2つにY字状に分かれています。左右の子宮角にそれぞれ複数個ずつ着床して成長しますが、近くに着床しないようにうまく子宮が運動してコントロールすると言われています。胎盤も人は盤状胎盤と呼ばれ子宮の一部にできますが、犬猫では胎児の中央部を一周するように胎盤が形成され、帯状胎盤と呼ばれます。このような胎盤の多様性の原因はいまだに解明されていないようです。

文責:獣医師 藤﨑 由香

先頭へ

電話受付