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2015年1月30日(金)のMRTラジオ「ドクター・ヒデのワンニャン譚」は「犬猫の被毛」です。

(藤﨑):今日は犬猫の『被毛』についてお話します。

(戸高アナ):被毛というと犬猫をはじめ動物の特徴でもありますが、被毛ってどんな役割があるのでしょうか?

(藤﨑):犬猫の皮膚は人に比べて薄い構造をしています。そのため被毛には皮膚を保護する働きがあります。例えば散歩の時に何かにぶつかったりなどの物理的な刺激、雨や紫外線から皮膚を保護したり、体温調節の働きもあります。

(戸高):犬猫の皮膚って人よりも厚くて丈夫そうなイメージでした。人よりも薄いのですね。

(藤﨑):人の皮膚は部位によっても異なりますが約1.5mm~4mmですが犬猫の皮膚はその3分の1から5分の1の厚さしかありません。丈夫そうと思われがちな皮膚は意外と繊細です。

(戸高アナ):犬猫の毛って色はもちろんですが、長さだったり毛質だったりホントさ
まざまですよね…

(藤﨑):犬猫は毛の長さで3つのタイプに分類することができます。ラブラドールレトリーバーやパグなど短毛種、ショートコート。マルチーズやヨークシャーテリアなど長毛種。柴犬やシェパードなど中間型。猫もアメリカンショートヘアーやスコティッシュフォールドなど短毛種、メインクーンやヒマラヤンなど長毛種、ソマリなど中間型があります。

(戸高アナ):種類によって手触りも随分ちがいますよね…?

(藤﨑):トイプードルやマルチーズなど毛が柔らかい種類もいればウエストハイランドホワイトテリアやジャックラッセルテリアなど硬い手触りの種類もいます。これらは毛の構造が違います。人は1つの毛穴からは1~数本の毛が生えています。しかし、犬猫は1つの毛穴から一次毛、トップコートと呼ばれる太い毛が2~5本、その周りに二次毛、アンダーコートと呼ばれる細い毛が複数生えています。シベリアンハスキーや柴犬などの犬種は被毛をかき分けると下に白い柔らかい毛が密生して生えているのを見たことはありませんか?これがアンダーコートと呼ばれる毛です。トップコートとアンダーコート両方がある犬種がダブルコートと呼ばれ、寒冷地で改良された犬種で見られます。一方シングルコート呼ばれる犬種はトップコートもしくはアンダーコートのどちらかが多く存在する犬種のことを言います。硬い手触り犬種はトップコートといわれる硬い毛が発達し、アンダーコートが少ない為硬い手触りになります。トップコートよりもアンダーコートが発達する犬種、プードルなどは柔らかい手触りになります。猫も同様にトップコートとアンダーコートの2種類の毛からなり、毛質に違いが生じます。

(戸高アナ):手触りは2種類の毛によって毛質の違いが出ているのですね。

(藤﨑):お手入れの仕方も若干異なります。特にダブルコートの子は春と秋の換毛期になると抜け毛も多くなるので毎日のブラッシングは必須です。毛玉にもなりやすいのでこまめなお手入れをしてあげてください。また、トイプードルやマルチーズなどの犬種は毛が伸び続けるので定期的なトリミングが必要になります。

(戸高アナ):うちのフレンチブルドックのブヒちゃんは短毛で抜け毛が少なそうなイメージでしたが、飼ってみると抜け毛がすごく多くてお掃除が大変です…

文責:獣医師 藤﨑 由香

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