コンテンツへスキップ

2016年1月29日(金)のMRTラジオ「ドクター・ヒデのワンニャン譚」は「犬猫の食餌の与え方について」でした。

(福留):今回は犬や猫を飼った時の食餌の与え方についてです。昔は家族の余り物の食材を与えていたものですが、現在では獣医栄養学の発達や経済状況の向上もあって、ドッグフードやキャットフードを与える飼い主がほとんどとなりました。そこでどんなペットフードが望ましいのか紹介したいと思います。

(戸高アナ):今ではどこにいってもペットフードが売られていますが、種類がたくさんあってどれがいいのか迷ってしまいますよね。

(福留):ペットフードを選択する際に最も重要なのは、原材料です。たんぱく質や炭水化物、脂肪などのバランスももちろん大切ですが、抗生物質づけのお肉や有害物質を含んだ野菜など、原材料に問題があれば体には害となります。合成着色料、人工香料、防腐剤なども使用されていないものを選びたいものですよね。製造年月日や賞味期限も忘れずチェックしましょう。
 
(戸高アナ):年齢によって必要な栄養分がことなると思うのですが・・・

(福留):その通りです。1歳ころまでの幼年期にはパピー、グロース、子犬、子猫用、その後はメンテナンス、成犬、成猫用、7歳ころからはシニア、高齢犬、高齢猫用と年齢に合わせたフードを選ぶことでその年齢に必要な栄養分を摂取することができます。

(戸高アナ):他にフード選びで大切なポイントはありますか?

(福留):ドライフードは表面に油をコーティングしているものが多く、酸素にふれるとどんどん酸化してしまいます。酸化を防ぐためにはなるだけ小分けのものを選び、小分けでなくても開封したら密閉できる容器に入れ、涼しい乾燥した場所に保存するように心がけましょう。缶詰も同様に缶に入れたままにしておくと酸化してしまうため、開けたら容器を移し変え冷蔵庫に入れて早めに処理しましょう。

(戸高アナ):人の食材選びと同じような視点でペットフードも選ぶ必要があるのですね。フードの種類が決まれば次にフードの量や一日にどれくらいの頻度で与えるのがいいのかが気になるところですが・・・

(福留):フードの袋に書かれてある一日の量は大体の目安でしかありません。定期的に体型をチェックし、軽くあばら骨が触れ、上からみて腹部がくびれている程度が適正な体型です。毛の多い犬や猫ではくびれを確認することは難しいので、胸やお腹、背中を直接触って確認しましょう。フードの量を1~2割増減しながら、適正な体型を維持することが大切です。そして、フードは大体の時間を決めて与えるのが原則です。8ヶ月齢くらいまでは1日3回以上、それ以上の年齢では1日2回以上与えることをお勧めします。ずっとフードを入れっぱなしにする置き餌をしてしまうと、食欲があるのかないのか判断が難しくなるため、病気の早期発見のためにも置き餌はしないようにしましょう。

(戸高アナ):フードひとつでも気をつけなければならないことがたくさんありますね。しかし、飼い主が頑張っても好き嫌いで食べてくれないという子も多いようですが・・・

(福留):たしかに好き嫌いをしてなかなか食べてくれない子もいますよね。人では子供の味覚(特に苦味や辛味)は大人より敏感なようで、幼いときに初めて口にする食材(例えば野菜なんか)の質が悪く不味いと感じてしまうとその後嫌いになってしまうようです。また、親が嫌いなものは必然的に食卓に出てこないため、子供はその食材と接する機会がなく食わず嫌いになってしまうようですね。最近では食物アレルギーをもつ子供も増えていますが、食物アレルギーは、特定の食物(非自己)に対して抗体を作ってしまうことが原因です。食物に対して抗体を作らせないように働く経口免疫寛容という機構があるのですが、子供のときにいろいろな食材を口にし経口免疫寛容を誘導させることで食物に対して抗体を作らせない、すなわちアレルギー反応が出にくくなるという調査があります。犬や猫も同じことが言えるかもしれません。小さいころからいろいろな種類の良質なペットフードを食べさせておくことで好き嫌いや食物アレルギーを防げる可能性はあると思います。

(戸高アナ):ついついおいしく食べてくれるものばかり与えたくなりますが、かわいい誘惑の瞳に負けてはダメですね。

(福留):今では、フードでコントロールできる病気も多くあります。好き嫌いをしていると、いざ病気になって療法食にしたくても食べてくれないということになってしまいます。かわいいからといってなんでもかんでも与えたり、必要以上のフードを与えていると将来可哀想な目にあわせてしまいます。大切なわんちゃん、猫ちゃんの健康を守るためには正しい食餌管理を心がけましょう。

文責:獣医師 福留 希慧

先頭へ

電話受付